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自然言語処理

概要

自然言語処理(Natural Language Processing, NLP)は、人間が日常的に使っている自然言語(日本語、英語など)をコンピュータに処理させ、その内容を抽出、分析、生成するための一連の技術である。AI の一分野であり、大規模言語モデル の基盤となる重要な技術でもある。

主要なタスク

自然言語処理には、以下のような多様なタスクが含まれる。

  • 機械翻訳: ある言語のテキストを別の言語に自動的に翻訳する。
  • テキスト分類: テキストを事前に定義されたカテゴリ(例: スパムメール、ニュース記事のジャンル)に分類する。
  • 感情分析: テキストから筆者の感情(ポジティブ、ネガティブ、ニュートラルなど)を判定する。
  • 情報抽出: テキストから特定の情報(人名、地名、日付など)を構造化されたデータとして抜き出す。
  • 質問応答: ユーザーからの質問に対して、テキストデータの中から適切な回答を見つけ出して提示する。
  • テキスト要約: 長い文章の要点をまとめて、短い要約を生成する。

基本的な手法

これらのタスクを実現するために、以下のような基本的な手法が用いられる。

  • 形態素解析: 文章を意味を持つ最小単位(形態素)に分割し、それぞれの品詞を判別する。日本語処理における基礎的なステップである。
  • 構文解析: 文の構造を解析し、単語間の関係性(主語と述語など)を明らかにする。
  • 意味解析: 文が持つ意味をコンピュータが理解できる形式に変換する。
  • 文脈解析: 文脈を考慮して、単語や文の曖昧性を解消する。

主要なモデルと技術

近年の自然言語処理の発展は、深層学習ベースのモデルによって牽引されている。

  • Transformer: 2017 年に提案されたモデルであり、特にその中の アテンションメカニズム は、文中の単語間の関連性を効率的に学習する画期的な仕組みである。現在の多くのモデルの基礎となっている。
  • 事前学習とファインチューニング: 大量のテキストデータで汎用的な言語能力を学習させ(事前学習)、その後に特定のタスク向けのデータでモデルを調整(ファインチューニング)する手法。これにより、高い精度を効率的に達成できる。

応用例

自然言語処理は、私たちの身の回りの様々なサービスで活用されている。

  • 検索エンジン: クエリの意図を理解し、関連性の高い検索結果を提供する。
  • スマートスピーカー・対話 AI: 人間の言葉を認識し、適切な応答や操作を行う。
  • チャットボット: 企業のカスタマーサポートなどで、自動的に問い合わせに対応する。
  • 文章作成支援: 文法的な誤りを検出し、より自然な表現を提案する。